第20話

目が覚めた。

2等船室には窓が無いので外の様子はわからない。

腕時計を見ると時計の針は午前6時を指している。

朝だ

すでに夜が明けているらしい・・・。


僕は未だに眠りについている3人を起こさないように気遣いながら そっと船室を後にした。

デッキに出て見ると今日の天気も
快晴!

僕の旅の途中は良く晴れる。

前回の日本縦断旅行も、
全工程22日間の全てが晴れていた。

今回の旅行も札幌を出発してから全て晴れている。

いかに僕の普段の行いが良いかわかろうというものだ。

天気が良くて風が無ければ、
海は当然穏やかで美しい


デッキを歩き、船の船首へと向かう

船首からは船の進行方向に続く海原が見える。

く深い色合いの海が広がっていた。

鉛色した北海道の海とは大違いだぜ!!


船の進行方向左側に広がっているのは
『 太平洋 』

右側に広がっているのは
『 東シナ海 』なのだ。

二つの海の名前だけ聞くと 東シナ海 の方が美しい海のような印象をうけるのは 
僕だけだろうか?



海には 当然沢山の生き物が居る。

船の上からは見えていないだけで、船の周囲にだってきっと色々な種類の魚達が泳いでいるに違いない。

この船がグラスボートであったなら、彼らの姿が見えたのになぁ・・・。

残念です。


しかし、そんな魚達の中には、海上へと姿をあらわし僕達に、その勇姿を直接見せてくれるものもいた。

彼らは海面から 勢い良く飛び出してくる。

 トビウオ だぁ!! 

     

彼らは近づくフェリーに驚き、4、5匹の集団で海上へと飛び出してくると 胸ビレが発達して出来た翼を 
パッと広げては 飛び去って行く。

飛び去る銀鱗の輝きが無ければ、その器用な飛び方は海鳥と間違いそうになるほどだ。

トビウオの飛行距離は、あとから調べた文献に
最大飛行距離 約200〜300m と載っていた。

実際僕がみた トビウオも ゆうに200m くらいは飛んでたよ。

嘘だと思う人は、今すぐプリンセス沖縄号へ乗り込み

トビウオ鑑賞ツアーへ出かけましょう。


つづく




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