第25話
国際通りへは 夕食を食べる前の暇潰しとして来ていたのだが 時間が早すぎてまだお腹もすかず、お店へ入る気がしない・・・。
相棒の埼玉県人も同じことを話している。
相談した結果、僕達はそのまま焼き物の工場やお店の並ぶ『 壷屋通り 』へ向かうことにした。
喧騒と人々の熱気に包まれた国際通りを抜けると 急に辺りが静かにゆったりとした空気に包まれて落ちついて見える。
横道へと一本入っただけでこんなに雰囲気が違うなんて・・・何だか夢をみせられていたような気分になった。
沖縄って不思議なところだな・・・。
近くの民家から見知らぬ誰かの奏でる「 三線 」の音が流れてくる。
( 三線: 「さんしん」という三味線に似た作りの沖縄民族楽器 )
物悲しくも陽気でもある三線の音が僕らの耳をくすぐり、身体を溶かして行く・・・。
こんな音楽が、まるで漂うかのように街の中に聴こえ流れて来るなんて本当に沖縄って 不思議なところだ。
僕らはそのあと壷屋通りへ到着するまで、だまって歩いた。
かすかに聞こえているが、歩くほどに小さくなってゆく三線の音に耳を傾けながら僕らはただ黙って歩いてゆきました。
つづく・・・。
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